傍聴に行きました2008年07月19日 12時30分57秒

沖縄県議会棟のロビーから見上げる

沖縄県議会棟のロビーから見上げた風景。
表現できない気持ちで見上げながら、持参したおにぎりを食べていました。




昨日は、県議会の傍聴に行きました。

議会の傍聴なんて・・・・初めてです。
ですので、まず、議会の場所で揉めました。

私「パレットくもじの向かいだよね」
がらモン「ちがうよ。県庁の手前だよ」

調べたら、がらモンが主張した場所は、警察でした。
私を警察に行かせてどうしようというのでしょうか。
でも、今まで警察に縁がなかったのを、喜ぶことにしましょう。

10時半に着きました。
受付で複写の用紙に住所氏名を書いて、一枚をもらいます。
帰るときには、もらった紙は返すのだそうです。

5階の傍聴席まで、エレベーターで上り、会場に入ろうとすると止められました。
日傘は持ち込めないのです。
傘立てもないので、その辺に置いて入ります。
帽子も脱ぐように言われました。

傍聴席はほぼ満員です。

「後期高齢者医療制度の廃止」の意見書が採択され、みんなで拍手してしまいました。
すると、傍聴席の両側から、警備の人が飛んできて「拍手は禁止です!」。

ええええ~?
応援したかっただけなのにぃぃぃ。
自民党議員さんたちは、ひどいヤジを怒鳴りまくっていたけど、それはOKなのに???
またまた・・・ご冗談を・・・。
それに、傍聴席からは、議員のみなさんが全然見えない構造です。
議員さんが議会中に居眠りしていても、メールをしていてもわかりませんよ。
だから、せめて必死でやりとりを聞いていて、同感したので拍手したのですが・・・。

「名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する意見書」が読み上げられました。
なんとしても決議してほしいです。
意見書を聞いているだけで、胸がいっぱいです。
ずっとずっと、この問題に立ち向かってきた皆さんは、どんな思いでおられるのか。
意見書の中に、「国の天然記念物であり国際保護獣のジュゴン」「アオサンゴの大群落」なども出てきました。
知っている人が出てきたような気分です。
「そうだ!」という合いの手が、傍聴席から飛びました。
そして、拍手・・・拍手・・・。

警備員さん「拍手は禁止です!」
傍聴席を見上げた自民党議員「退場させろ! 審議できない!!!!」

自民党議員の質疑が終わったところで、昼休みになりました。
傍聴の人たちは、全員外に出されます。

1階には小さなロビーがあったので、そこでおにぎりを食べることにしました。
思ったより傍聴席も少ないし、小さなロビーしかないということは、いかに傍聴してほしくないかがよくわかる建物であります。

隣に座った人と、少しお話をしました。
「拍手してもいけないんですか」
「そうらしいですよ。注意書きに書いてありますよ」

住所氏名を書いた用紙の裏に、注意書きがあったのでした。
全然気がつきませんでした。

おお、書いてありますよ。
「拍手、談論、放歌、高笑、その他騒ぎ立てないこと」

高笑もだめだったのか。
さっき、自民党の議員が、「宜野湾市長から、普天間飛行場の早期閉鎖を求めるというFAXが自民党に来ている。自民党は辺野古移設推進だから、自民党にFAXが来たと言うことは、伊波市長も辺野古に移せと言っているのだ」と言った時、あまりにもバカらしくて思わず笑ってしまったけど、あれもだめだったのですね。
でも、高笑というより、冷笑でしたが。


午後は、議事の進行を妨げないように、(自民党にナンクセをつけられないように)傍聴席は静か~に静か~にその時を待ちました。

自民党議員が「普天間の閉鎖が遅れて、また米軍ヘリが墜ちたりしたら、誰が責任取るんですか」というようなめちゃくちゃを言うのを聞いても、滝に打たれる修行僧の気持ちになってやりすごす私。

提案した議員が「普天間基地は危険だからといって、北部なら危険でもいいという考えには納得できません」と穏やかに答えたときも、深く頷くだけで耐える私。

そしてついに、午後3時過ぎ、新基地建設反対が、採決されました。
私は、両隣の人(知らない人)と、しっかり手をつないでその瞬間を待っていました。
息をひそめるようにしていた傍聴席から、拍手歓声の嵐です。
県議会の傍聴をして涙が出るなんて事態が、自分の人生に起こるとはね。

私はバイトに行く時間なので、早々にその場を出ました。
傍聴の皆さんは、涙をふいたり握手したりしながら、口々に言い交わしていました。
「がんばろうね」「がんばろうね」と。