映画「おいしいコーヒーの真実」2008年09月08日 23時11分03秒

エチオピアと言えば、
マラソンランナーのアベベ選手を思いだして、それ以上思い出すことが何もなかった・・・・。
この映画を見るまではね。

エチオピアはコーヒーの有数な産地なのでした。
でも、コーヒーは、先物取引など先進国の思惑で価格が決められ、中間のバイヤーが何層も存在し、コーヒー生産者は貧しく餓えているのです。

要らないものを作って、売れなくて貧しいのなら理解できる。
でも、世界中で喜ばれているものを作って、きちんと売れているのに貧しいのはどうしてなのか?

貧しい国は一生懸命生産してどんどん貧しい。
富んでいる国はせっせと消費してさらに富む。

この誤った構造は、コーヒーに限らず、私たちの身の回りの、非常に多くの品物で起こっていることです。
監督は、「どこの国でも好まれているコーヒー」を題材にして、それを伝えようと思ったのだそうです。
おかげで、私も、コーヒー農園やエチオピアの人々の生活を知ることができました。

先進国での上映と同時に、監督は、この映画をエチオピアの人たちにも見せて回っているのだそうです。
エチオピアのコーヒー農家の人たちは、自分たちの作ったコーヒーがどこへ行っているのか、初めて知ることができたのです。

映画の後、フェアトレード商品を扱っている人たちのトークがありました。
おかげで、映画に対する理解も深まり(だって、先物取引とか全然ピンとこなくて・・・)、これが実によかったのでした。

フェアトレード(買い叩いたりしないで、きちんとした対価を支払って、公正な取引をする)の商品は、「高い」と敬遠されがちですが、トークではこんな話が出ました。

フェアトレードのチョコレートは、スーパーで普通に売られている板チョコの5倍くらいの値段になる。
でも、おいしいので、入荷するとすぐに売れてしまう。
市販の板チョコには、添加物が入っているから、真夏でも溶けにくくなっている。
フェアトレードのチョコは、そういう添加物が入らないので日本では11月から3月までしか扱わない。
売り出しを待っている人がたくさんいる。

はいはい、その通りでございますよ。
私も、待っている人の一人でございます。
「エコショップえころん」や「がじゅまるガーデン」に行って、チョコレートがあると、即買います。
で、「うしし・・・」と奇妙な笑い方をしながら、友達にあげる。
受け取るときは「ふーん・・チョコか・・。まあもらっておくわ」みたいな態度の友達が、次に会ったときは、全員、「あれ、すっごくおいしい! ほんとにおいしかった!! 普通のチョコも好きだけど、あれは全然違う!!!!!」という感想を伝えてくれます。
何だか、エッヘンという気分になるのですよ。

ロビーでは、フェアトレード商品の物販コーナーがありました。
映画を見る前は、そそくさと通り過ぎていた人たちが、映画の後では各ブースに立ち止まって大盛況です。

私もアレコレご購入しながら、ふとエコショップえころんのブースを見ると、「たんすにジュゴン」を手に取って、「はてな?」という顔の方がいるではないですか。
えころんさん、「たんすにジュゴン」を持ってきてくださったのですね。

すぐさま、「これは、草木染めの巾着で、中に重曹が入っています」と説明しながら、勝手に売り子に変身。
その方は、「たんすにジュゴン」は止めて(おい^^;)、みんとさんの「ジュゴン絵はがき」と、「守ろう命ステッカー」を選びました。はい、正しいチョイスです・・・。


沖縄で、フェアトレード商品が買えるお店です。
エコショップえころん(首里)
がじゅまるガーデン(那覇)
風の里(南城市)