被災シーツ2011年07月19日 23時48分49秒

長年使っていて、ついに穴が開いた白いシーツがある。
洗うたびに穴が大きくなっていくし、穴に足が引っかかって、さらに穴を広げてしまう。
いくらなんでもそろそろ捨てようと思う。

そのシーツにはタグがついていて、タグにはこう書いてある。
「神奈川県」

いったいどうして神奈川県のタグがついたシーツがあるのか?
それは、1982年の台風で、実家の屋根が飛んだからなのですよ。
大きな台風だったのですが、屋根が飛ぶほどの被害があったのは、ご近所ではただ1軒、実家だけ。
きっと、ピンポイントで真空状態みたいなことになって、実家の屋根だけがきれいに剥がれてしまったのだと思います。

被災した実家には、男性物と女性物の下着とシーツが届いたのですが、受け取った母は「うちだけもらうなんて、なんだかみじめだった」と言っていました。
それで、下着をどうしたのかは知りませんが、神奈川県のタグがついたシーツは私に送られてきたので、沖縄県で使われ続けていたのです。


実家を建て直して、姉一家が両親と同居することになったとき、私はすぐに姉に言った。
「あそこでいいの???? 屋根が飛ぶよ」
(それから、「ほんとにいいの???? 親がアレだよ」とも言った^^;;;;)


今度の台風で、被災シーツをもらう人が少なくてすみますように、と願わずにいられない。
みなさんどうぞ、お気をつけて。
危ないときは犬猫連れて、早めに避難してくださいね。