大人って・・2005年09月02日 23時13分46秒

おねむのぴぐモン

おねむのぴぐモン


ぴぐモンを連れてウルトラ団地を歩いていると、公園で遊んでいた子供達がぴぐモンに触ろうと集まってくる。

ぴぐモンがウンコ体勢になると、子供達はもう大喜びでぴぐモンのまわりをぐるりと取り囲んでしまうし、ぴぐモンが草の葉を食べると、あっちからもこっちからも草を差し出してくださる。
「シッコした!」「またシッコした!」と団地中に響くような大声で生放送してくれて、ほんとありがとね。

子供達は、何度でも何度でも同じことを聞く。
「ぴぐモン、男?女?」
「ぴぐモン、何歳?」
「ぴぐモン、噛む?」
いったい何度、この三大質問に答えてきただろう。

ぴぐモンは、正確に言うと「手術済みの元オス」なのだが、これはさらりと「男だよ。男らしいでしょ」と答える。

ぴぐモンは、正確に言うと「成犬で拾ったので、年齢がよくわからない」のだが、拾った年から数えて「8歳」と答えたり、拾った年を1歳と想定して「9歳」と答えたりする。
かつて、「3歳」「4歳」「5歳」と答えていた頃には、「ぼくと同じだ」と喜んでくれる子が必ずいたのだが、今では集まってくる子たちの誰よりもぴぐモンが年上になってしまった。

実は、ぴぐモンは噛まないわけではない犬だ。噛む犬と言った方がいいのかな。
だから三大質問の最後は、集まった子供達の顔ぶれを観察してから答えなければならない。
犬のいやがることをしそうな子がいれば「噛むよ」と答えるし、やさしそうな女の子ばかりだったら「噛まないよ」と答えるし、ファジーな対応というか、まあ、めちゃくちゃである。

子供達、ごめんね、大人って適当なことばっかり言うものなのよ。

今日は、「ぴぐモンがゴミのあるところを教えるの?」と聞く子がいた。
答えはもちろん「そう! よくわかったね!」である。
ほんとごめんね、子供達。

台風だ! 変なボランティア始めます2005年09月04日 15時10分24秒

沖縄本島直撃と思われていた台風ナービー(14号)は、本島のはるか東で右折、九州へ向かいそうな雰囲気です。

大きなお目目がぱっちりしてかわいいナービー。
児童、生徒たちみんなが、「月曜日に来ますように(学校が休みになるから)」と心待ちにしていますよ。

さて、ばるタンは、「台風時観光客支援ボランティア」というのに登録いたしました。

これは、台風で飛行機が欠航したときに、行き場のなくなってしまった観光客を自宅に連れ込み、おもいっきり食べさせてむりやり寝かせるというものです。

去年、この運動を知ったときから「おもしろそー、やってみたい」と思っていましたが、人様をお泊めするにはありえねー畳のささくれ。

寝ころぶと全身のツボをちくちくしてくれるし、起きあがったときにはハリセンボン(沖縄名アバサー)になっている魔法の畳ではありましたが、去年の暮れに思い切って畳替えをしました。
ま、一番安い畳なので、来年にはもうぼろぼろになってしまうことでしょう。
ボランティアをやるのは今年しかない!

でも、登録してから冷静に考えてみると、畳以外にも数々の問題点が浮上してまいりました。

ばるタンの部屋は、ウルトラ団地の上層階。
台風で停電すると、当然エレベーターが止まりますので、階段を上り下りしてもらわなければならないのです。

汗びっしょりで真っ暗な部屋にたどり着いても、停電で汲み上げポンプが止まり、断水するのでシャワーも使えません。

おまけに暗がりにぴぐモンがいて、ふくらはぎを噛みます。
あわてて逃げると生ゴミ処理機にすねをぶつけます。
あーあ、お気の毒。

台風でも散歩!2005年09月05日 17時32分49秒

前足を舐めてハゲにして遊んでいたら、パラボラつけられちった
↑ 
前足をなめて、ハゲを作って遊んでいたら
パラボラつけられちまったぜ。


雨が降ろうと風が吹こうと、
当然台風だろうと、
ぴぐモンとの散歩は欠かせない。

向かい風が強くて、
耳が後ろになびいてぱたぱたしても、
ぴぐモンは果敢に進む。

どしゃ降りの中、
口元にしたたり落ちる雨のしずくをなめ、
濡れた体を何度も何度もぷるぷるさせながら
ぴぐモンは歩いていく。


だって、おしっこしなくちゃならないんだもん。


ぴぐモンは、元ノラだ。

ノラになる前は、ウルトラ団地のとある部屋のベランダで飼われていた(らしい=ご近所の人からの情報)。

大きくなって臭くなったので、首輪をはずされて、玄関から出された(同上)。

ぴぐモンは、何日も何日も玄関の外で鳴き続けた(同上)。

それから、ウルトラ団地の公園を中心に、ノラ生活に入った(と思われる)。

ノラ生活の間に、ベランダ生活ではとうてい望めなかった、犬の本能が目覚めた(かも)。

それは、「巣から離れたところで排泄するべき」ということだ。

ぴぐモンを拾った日、あわてて犬のトイレも買いに行き、ペットシーツも用意した。

最初はトイレでできなくてもいい、おしっこした場所にトイレを置けばそこがトイレになるだろう、と思っていた。

しかし、夜になってもぴぐモンはおしっこをしなかった。

そして、明け方、ぴぐモンはジタバタと落ち着かなくなった。
あわてて、ぴぐモンを連れて階段を駆け降りると、外の芝生に降り立ったとたんに長~いおしっこをした。
いつまでもいつまでも止まらないくらいの量だった。
「ごめんね。おそとに行きたかったんだね」

新米飼い主は、二度とおしっこのことで辛い思いをさせたくないと思った。
拾ったばかりなのに、うちを「巣」だと認めてくれたわけだから。

その日から今日まで、散歩は欠かしたことがない。

ぴぐモンも丈夫なわんちゃんだし、飼い主側も「がぜびいだ~ばながづまる~」ぐらいで、なんとか散歩が続けられていることに、素直に感謝したいと思う。

不可能を可能にする犬2005年09月07日 22時14分49秒

ちょっと暗いぞ

このままでもご飯食べちゃる。
(でも、飼い主はあわててパラボラをはずしました)

お礼を言わないで2005年09月08日 10時40分43秒

私は、カツオドリアホウドリアカウミガメアオウミガメその他いろいろのためにゴミを拾っているのであって、基本的には人間のことはどうでもいいと思っている冷たい人間である。

この地球に、人間だけが住んでいるのであれば、陸地と海をゴミが覆い尽くしても、全然気にすることなく心安らかに暮らしていけるに違いない。

であるから、

ウルトラ団地内の公園でゴミを拾っているとき、
団地近くの遊歩道でゴミを拾っているとき、

「ご苦労様」と声をかけられると、意味がわからずにパニックになる。

なんで人間のあんたにお礼を言われなくてはならないの?と考え込んでいるうちに、人々は去っていくのであります。

ある日のこと、「ありがとうございます」と言う声に顔を上げると、そこには手塚漫画に出てくる亀そっくりな女の人がにこにこしていた。
思わず私もにこにこして「いーえ、ついでですから」と素直に返すことができたのだ。

それからは、人間にお礼を言われても、ちょっとお返事ができるようになりましたわ。ほほほ。