素人パン職人ができるまで2005年09月20日 23時56分53秒

山のようにあったパンも、ご近所に分けたりおやつに食べたりした結果、在庫が2個になりました。
明日の朝にはすべて食べつくすので、また次のパンを作ります。

ばるタン家で一番古株の電化製品は、オーブンレンジかもしれません。

このオーブンレンジは、仕事のつきあいやらなにやらで、夫がらモンが我が家に運んできたものでした。
その時ばるタンは、オーブンにもレンジにもまったく興味がなく、台所が狭くなって困ったな、と思うだけだったのです。

でもまあ何かやってみようかな、とスーパーで最初に買ったのが、ケーキの素。
容器の紙箱にケーキの素を入れ、卵と牛乳を入れて混ぜ、焼くとできあがり。
これって今考えると、ただのホットケーキミックスじゃん。

とにかく、なんとか焼くことができたわけですが、妙に甘ったるい軽薄な香りで気に入らないのです。

しかたないので、当時同じアパートに住んでいた、友達のメフィラス星人の部屋に恐る恐る持っていきました。

ドアを開けたとたん、メフィラス星人は叫んだ。
「何? このいいにおい! ばるタンが焼いたの? すごい! すごいよ!」

立ったまま一口ちぎって食べてまた叫んだ。
「おいしい! ばるタン天才! これが毎日食べられるの? しあわせ! また焼いて!」

それから私は、クッキー、シュークリーム、パンとレパートリーを増やしていったのですが、何を作っても、メフィラス星人は「すごい! 天才!」とほめてくれ、ほんとうにおいしそうにぱくぱく食べてくれたのです。

メフィラス星人が同じアパートにいなかったら、(そして太るのを恐れずに食べ続けてくれなかったら)素人パン職人ばるタンは生まれてなかったなあ・・。