どこでも真上2006年04月09日 23時27分27秒

お花見ギャオス

名護市長と日本政府の「合意」に抗議する緊急市民集会
日時 11日(火)午後6時30分~
場所 名護市役所中庭
呼びかけ ヘリ基地反対協、平和市民連絡会、市民共同行動など


実家(内地)から歩いて15分くらいのところ、私が通う中学校のすぐそばに小さい米軍基地があった。
「小さい」と書いてしまったが、それは沖縄の米軍基地と比べるからであって、中には野球場もあったし、映画館もあり、充分広い。

ベトナム戦争の頃、そこは病院になった。
ヘリコプターが、ベトナムからの傷病兵をひっきりなしに運ぶ。

当然、やかましい。

ヘリコプターが飛ぶ音を聞いていると、はるか遠くからだんだんに近づき、轟音をまき散らしながら上空で旋回する。旋回している間は、進んでいないので、轟音が果てるともなく続く気がした。

うちではこう言っていた。
「絶対に、うちを目印にしているね。いつもいつもうちの屋根の真上で向きを変えている。ほんとうにやかましい」

学校の授業中も、ヘリコプターはせっせと傷病兵を運んでくる。

隣の席の子が言った。
「うるさいね。でも、ヘリコプターはいつもうちの真上で向きを変えるから、うちが一番うるさいんだ」

彼のうちと私のうちは、学区の端と端にあった。

真上を通りさえしなければ、騒音被害もなく、安全である、というのはあまりに幼稚だ。
中学生の私でさえ、「町中の人が、自分の家の真上で旋回していると思ってしまうほど、ヘリコプターはやかましいのだ」と納得したというのに。

今、基地は返還され、その場所は広大な公園になった。
昨日は、実家の両親と姉夫婦、犬のギャオスがお花見をしたそうだ。