去年の今頃2009年12月17日 22時56分14秒

今日は沖縄も生意気に寒いです。
15度くらいかな。
沖縄では25度を切るとなんだか心許ない気分になります。
さらに、20度を下回ると「今日は寒いですね~」という挨拶があちこちで交わされる。
冗談のようだが体感温度が実に低いのだからしかたがない。
温度計では測れない肌寒さがあるから~リンダリンダ♪


去年の今頃のこと。
東京・上野の博物館を見学して、建物の外に出ました。
上野の森がうっそうとしているのに加えて、空は分厚い雲に覆われていて、世界が薄暗く感じました。
しんしんと底冷えのする日でした。

動物園にも行きたかったけど、(私にとっては)寒すぎる。
まっすぐ駅に向かうことにしました。

公園の広い道を歩いていくと、向こうから二人のご婦人が、それぞれ買い物カートをごろごろ引いて、おしゃべりしながらやってくるところでした。
お正月の予定などを話しながら、アメ横に買い物に行ったのだろうと思いました。
アメ横まで徒歩で行けるなんてうらやましいな、とぼんやり考えました。

そのご婦人たちとすれ違った瞬間、私の心臓が「ぴょん!」と跳ねたような気がしました。
違和感に思わず振り返ってしまいました。

ご婦人は二人とも、素足でした。
夏物のサンダルをつっかけているだけです。

ホームレスの人だったんだ。
カート一つが財産だろうか。
寒さに耐えるために歩いているのだろうか。
夜にはどうするのだろう。
今日食べる物はあるのかな。

もう一度振り返ると、二人の姿は小さくなっていて、買い物帰りのご婦人にしか見えませんでした。



その直後、「年越し派遣村」ができ、ニュースに接するたびに、心うたれました。
行政がやらないことを、とりあえずやろうとした若い人たちの姿に心底感心しました。

ニュース解説で、こういう批判をする人がいました。
「ほんとうに困っている人は、派遣村があることすら知らない。たとえ知ってもそこまで行く金がない」
ははー、確かにそうですね。
だけどそれは、派遣村で頑張っているスタッフに対して言う言葉ではないでしょう。
行政に対してならわかりますけどね。

あれからあっという間に一年過ぎたわけです。
「人ごとじゃない。いつか私も・・・」という思いから、ホームレスや貧困に関するニュースに反応する私。
今年はどんな年の瀬になるのでしょうか。