水分55%2009年02月15日 19時43分19秒

ニャンギラスin段ボール箱

段ボールの黒猫。
猫の輪郭はどうなっているのか不明。



去年の暮れ、生ゴミ処理教室に参加しました。

生ゴミ処理をベランダの微生物におまかせしはじめたのが2005年の春のこと。
月日は重ねてきましたが、「何か良いコツがあるのでは?」と思っていたのです。

植木鉢(生ゴミ処理機と呼ぶ)の土に、生ゴミを入れすぎると水分が多くて粘土のようになります。
シャベルで混ぜようとしても、粘土なので混ざりません。
その状態になると、分解するのに非常に時間がかかってしまいます。
腐敗臭もするので、「この植木鉢は当分放置して、ほかの植木鉢を使おう」と、消極的にやりすごしてきました。

水分が多い生ゴミの代表選手は、冬瓜の皮です。
冬瓜は夏に出回りますが、皮が固く厚く、冬まで保つので冬瓜なのだそうです。
つまり、皮にとんでもない力と水分があるわけです。
冬瓜の皮を投入するたびに生ゴミ処理機の土が粘土になるので、食べるのは好きですがそのあとがちょっと悲しい。


そんなこんなで、生ゴミ処理教室の生徒になってみたというわけです。

一輪車に山盛りの生ゴミが運ばれてきましたよ。
分解しづらいミカンの皮も、タマネギの外皮も入っています。
いいのかな~?

先生は、生ゴミの上に土やら米糠やらを適当にぶちまけて、スコップで混ぜました。
「こう混ぜます」
それで終わり。

ええ~っ? これで終わり!
そんなことはわかっていますよ。
これだけを教えるために生徒を集めていいんですか?

金返せ!と暴れようとしたその時、先生はこう言いました。

「混ぜたときの水分が、60%ぐらいがいいとされていますが、沖縄では湿度が高いので55%かな。サラサラでは水分が少ない。ベタベタでは多いのでその中間ぐらいまで土を混ぜます」

それを聞いた瞬間、ココロの中で振り上げた握りこぶしがすーっと下がりました。
あ、そうか。
そうですよそうですよ。
水分が多すぎたときや少なすぎたときには調整してあげればいいんですよ。

たったそれだけのことなのに、どーして今まで気がつかなかったんだろう・・・・。
ただ、「ベタベタになっちゃった・・・」「カラカラだ・・・」と思うだけだったのです。

パンを作るときには、「こねていて、いい感じになるまで水を入れる。手触りがいい感じになったらバッチリよ」ということはわかっていたのですが、パン焼き20年以上の経験を生ゴミに生かすことができなかった。
応用がきかないにもほどがあるというものです。

あー、私のバカバカ。
水分が多かったり少なかったりしながら、頑張って生ゴミを処理してくれていた私の微生物のみなさんってなんてけなげなの。
それなのに、「ベタベタしたから使えない」なんて、冷たく突き放してきてしまったのです。
ううう、すまなかった。

先生の話は、「私が調合したこの土を使えば、家庭菜園にぴったりで、今日は○○円でお分けします」と営業に流れていきましたが、そんな話はもちろん全部スルー。
それでいて、「今日はとってもためになりました。先生ありがとうございました」とごあいさつすることができたのです。

それからというもの。
乾いた土を足したり引いたりしています。
もう、冬瓜の皮もばっちりOKですよ。
ベランダでトイレをなさるニャオス姫の落とし物も、すぐさま投入です。
微生物のみなさんがあっという間に分解してくださいますからね。

生ゴミ処理機の土は、いつもふかふかしっとりしていて、いい感じです。
微生物のみなさんの力に頼るだけでなく、及ばずながら手助けをしている感覚がたまりませんわ。
これからも、手に手をとって(?)生ゴミ処理に邁進します。