Sands of Iwo Jima ― 2006年09月02日 23時03分00秒
スーパーに買い物に行ったら、少し前までお中元商品が並んでいた場所に、CDやDVDの棚が出現していました。
DVDは、発表から50年以上経った名作映画で、お値段は税込500円です。
鼻歌まじりに物色していたのですが、そのうちの1作に「むぐぐ」となってしまいました。
「硫黄島の砂」
解説に「ジョン・ウェインの鬼軍曹らが擂鉢山に星条旗を上げるクライマックスが凄い」、とありました。
さらに気になるのが「スピルバーグが再映画化を企画している」と書かれていたことです。
ちょうど、NHKスペシャルの「硫黄島戦」を見たばかりでした。
終戦記念日の頃、NHKでは関連番組を毎日のように放送していて、私は「硫黄島」と「日中戦争」と「満州開拓民」の3つを見ました。
目についた番組は、とりあえずビデオに録画しておいたので、「スウィングガールズ」や「下北サンデーズ」などと混ざって録画されていたのでした。
そんなチャンプルービデオを延々と流しながら、巾着を縫っていたのです。
硫黄島戦の戦死者は2万人、生存者は千人でした。
生存者のお一人は、戦友たちが「玉砕」という言葉で語られることが、とても納得できないようでした。
確かに「玉砕」とか「散華」とか言われると、ガラス玉やシャボン玉のような雰囲気がします。
でも、硫黄島に壕を掘って闘ったのは生身の体です。
血や肉を薄皮一枚で包んでいる、奇跡のようなバランスの元に成り立っている生身の体です。
戦友の死がどんなに理不尽で苦しいものだったか、「遺族にはとても言えない」とおっしゃっていました。
同時に、「どんなにひどいことがあったのか、自分が話さなければ、戦友の苦しさもなかったことになってしまう」と危惧しておられました。
投降も自決も許されていなかった硫黄島の戦いでは、米軍の戦死者も多く、そのために攻撃の方法もエスカレートしていきます。
中でも効果的だったのが、火炎放射器での攻撃だったそうで、この方法は、直後の沖縄戦でも大活躍してしまうことになるのです。
で、とりあえずDVDを買ってきたものの、、、、封も切らずに置いてあるんですよね・・・。
いつ見るの? ワタシ。
コメント
_ みんと ― 2006年09月03日 20時35分52秒
_ さくら子 ― 2006年09月03日 22時49分40秒
印象に残っているのは、最後には意味もない作戦をやらされていると気づいたと語った元兵士の方の無念の表情です。
>投降も自決も許されていなかった硫黄島の戦いでは
せっかく南から北へ逃げてきたのに、今度は、また北の端に向かって進めと指令が出る。何のためかと言えば、そこへ行くまでには全員が死ぬだろうという作戦だったとか。
「投降」も「自決」も許されないとは、こういうことなんですね。
「玉砕」と「散華」の中味を改めて知って、なんとも・・・。
500円DVD、いろんなのがあるんですね。
_ ばるタン ― 2006年09月04日 01時25分12秒
もうひとこと言いたい。
「自分の金で戦争してね」
>さくら子さん
意味のない作戦は硫黄島だけではないですよね。
戦艦大和に3千人も人を乗せていたのも許せないと思います。
エライ人3人くらいではどうかな。
DVDコーナー、今日は別のお店に移動していました。
チャップリンのがほしかったのですが、目録にはあるのに商品はなかった・・・。
_ さくら子 ― 2006年09月04日 10時59分44秒
賛成!
「後に続くからおまえら先に行(逝)け」とか言ってそのまま終戦。
「蟻の兵隊」にされて泣くのはいつも一般ピープルなのら。
「チャップリン」なら私もほしいなぁ。
_ さくら子 ― 2006年09月04日 11時13分32秒
有名な、勝利の旗を立てるアメリカ兵の写真。あの写真に写っている6人(5人?)のうち、生還できたのは3人だったとか。勝っても不幸なんですよね。
_ ばるタン ― 2006年09月05日 00時10分11秒
「蟻の兵隊」に対しては「お国のため」とか言ってごまかすのがとっても上手な奴がいるので困ります。
DVDコーナーの追っかけをして、「殺人狂」と「ライムライト」をゲットしました。それだけしかなかった・・・。
なんでわざわざ戦争で死ななくちゃならないんだろう、ほっといても100年すれば入れ替わるのにね。
戦争もので、一本の作品なんだけど、日米それぞれの立場からの
二つのストーリーで構成されてる映画が、出来たのか、これから作られるのか、前からあるのか。(すっごいあやふや)
それぞれに言い分はあるんだろうけど、とりえず
「自分の命で戦争してね」と、お偉いさんに言いたい。