虫歯にガソリン2010年04月10日 23時05分18秒

びっくりニャオス
びっくり顔のニャオス。



久しぶりに歯医者に行った。
「痛いところはありますか?」
「痛いところは全然ありませんが虫歯があったら治してほしいです。それから歯石を取ってください」
「わかりました。調べてみましょうね」

口を開けたまま考えた。
あー、痛くもないのに歯医者に来ちゃったよ・・・。
痛くならないうちに歯医者に来ることができるなんて、地球上の人類で何パーセントいるだろうか。超ぜいたくなことだ。
痛くても歯医者にかかれない、とか、歯医者がいない、とかいう地域の方が多いのではないか。
世界が百人の村だったら、歯医者にかかれる人は何人だろうか。

映画「亀も空を飛ぶ」では、クルド人の難民の少女が「歯が痛い」と言っていた。
両腕のない兄は「ガソリンを口に含んだらいいよ」と懸命に妹を気遣っていた。
戦争さえなければ、あの兄妹は両親と共に穏やかに暮らし、歯医者にも行けただろう。
米軍基地を「抑止力として必要」というご意見を目にするたびに、あの子供たちを思い出して「けっ!」と心で言ってしまう。

「亀も空を飛ぶ」はつらい映画だが印象が強くて、忘れられない。
映画をたくさん観るわけではないので、たぶん私の生涯ベスト3に入ってしまう映画だろう。ただ、人には決してお勧めしません。
あと、たぶん生涯ベスト3に入るのが「らくだの涙」というモンゴルのらくだの映画で、こちらも全然お勧めしません。

「大きな虫歯がありますけど、痛くなかったのですか?」
ええ~? そうだったの???
そういえば、ごはんつぶが歯のすきまにすっぽり入ってしまうような気がしていましたが、あれは虫歯だったのか・・・。

ガソリンを口に含みたくなる前に、歯医者に行ってラッキーでした。