大活躍2010年03月10日 00時18分52秒

去年の4月、団地の当番委員が回ってきて、それから1年、役員会に出たり餅つきを手伝ったりしていたのですが、任期もあと少しで終わりです。
これであと10年くらいは、当番委員をやらなくてもいいのです。

・・・あと10年経って、委員が回ってきた頃には、私はどうなっているのかな?

当番委員は、あれこれ役目をおおせつかりますが、団地の夏祭りで、私は焼きそば係だったのです。
その日は、「今日は晩御飯作らない! 焼きそば買う!」と決めている団地住人も多いほど、一番人気の出店が焼きそばです。

朝から集まってたまねぎ、ニンジン、ピーマン、キャベツなど野菜を切るところから始まって、焼くのは夕方から。鉄板2枚で交互にできあがるようにします。
60キロ(だったかな?)の麺が無くなるまで、焼いて焼いて焼きまくり、完売したときには、へろへろに疲れていました。

夏祭りのプログラムは、すでに終盤。
抽選会が始まっていました。
あらかじめ配られていた抽選券に数字が書かれています。
「どうせ当たらないよ・・・」
と、会場の端っこで座っていました。
「あー、もう動けない。10年経って、また焼きそば係になったらどうしよう。今でもこんなにきついんだから、10年後は全然できないんじゃないかな。だけど、ほかの係も大変そうだな・・・」
ぼんやり考えているところに、「○○番」と当たり番号が呼ばれました。
手元の抽選券を見ると、呼ばれた数字ではありませんか。
「○○番の人、いませんか?」
名乗り出なければ、また抽選するのです。
「います います」
駆け寄ろうとしても、疲れていて足が動かない。
「いなければ、次の番号・・・」
「わー! 待って待って! ○○番ですー」

スローモーションのような必死のダッシュで手に入れたのが、これ。
ホットサンドメーカーでした。
ホットサンド焼き器

メチャクチャちゃちい。
オン・オフスイッチもなし。
コンセントに差し込むとオン、コンセントを抜くとオフ。
だけど、これが、こんなに重宝だとは!

年末にがらモンが怪我をして、そのあと、口を大きく開けることができなくなったのです。
固いものも噛めないし、さあ、どうしよう、何を食べさせたらいいの?と悩んだときに思い出したのが、このホットサンドメーカー。
ペタンコになるホットサンドなら食べられる。
食べやすさが義母にも受けたので、調子に乗って毎日毎日ホットサンドを作っています。

夏祭りのあと、数回使ったものの、すぐに飽きてキッチンの邪魔者になっていたのに、突然の大抜擢ですよ。
人の人生も何があるかわからないけど、ホットサンドメーカーの人生も、何があるかわからないものですね。

がらモンの口は、リハビリの結果、上下に5cm開くようになり、完治しました。

われてくだけて2010年03月10日 21時09分07秒

今日は寒かったです。
風も強くて、バイクに乗っている人の顔が「ひー」となっていました。
犬と猫とで おしりあい

くっついて眠るぴぐモンとニャンギラス。ぴぐモンはともかく、ニャンギラスはあたたかそうです。


日本中で大荒れの天気でしたが、鎌倉・鶴岡八幡宮の大イチョウが根元から倒れたというニュースには、さすがにびっくりしました。

大イチョウの陰に身をひそめて、実朝を斬った・・・と聞かされてから遠足に行ったので、イチョウの横を通って石段を上がるときにはドキドキしたものです。でも、殺戮は人間だけの問題であって、当のイチョウはどっしりしていて穏やかでした。
それからも鎌倉に行くと、必ず八幡宮を参拝するので、そのたびにイチョウを眺めてきたのです。

暗殺された実朝の詠んだ「大海の磯もとどろに寄する波 割れて砕けて裂けて散るかも」は、情景と共に、磯の香りまで伝わってくるような力強い歌です。リズムが気持ちよくて、大好きな大切な歌のひとつです。


お昼に見ていたテレビの映像では、折れたイチョウに、神社のハトたちが次々に舞い降りていました。
お別れを言っているのかな? いや、折れたところにさかんに口ばしを突っ込んで、虫を食べているようです。
折れてもかっこいいなあ。
あこがれちゃうよなあ。

夕方のニュースでは、折れたイチョウから、かわいいタイワンリスがぴょこぴょこ顔を出していました。
お別れに来たのかな? いや、住んでいたのかもしれません。


実朝は大イチョウの陰に隠れていた甥に暗殺されますが、当の大イチョウはどれだけ多くの命を育んできたことでしょう。
割れて砕けて裂けて散っても、最後の最後まで素敵だった大イチョウです。


手塚治虫「どろろ」。
妖刀にあやつられたどろろが、イチョウの陰で待ち伏せしているところです。

手塚治虫「どろろ」から